女性起業家コンテストに応募して1,000万円をゲット (起業4)

当時、巷では「失楽園」が流行って、バレンタインやクリスマスはフレンチかイタリアンディナーが定番で、インターネット普及率も10%、Windows98が出てきたくらいの時。

イベント事業をやっているからという理由で、母校ボストン大学の同窓会の幹事になった。なんでも5年に一度、着席かつフォーマル・ダンスパーティだという。男性はタキシード、女性はドレスで、大手企業の御曹司からご令嬢、キャリ組み、上は1960年代にご卒業された大先輩の方々も集まる豪華な大イベントである。

その打合せに行くときに、またもや私は、本屋に寄って見つけてしまう。

今度は、たまたま平積みされていた公募ガイドを開くと「女性起業家コンテスト」という見出しが飛び込んで着た。次の行には「1,000万円」という数字が!

「これだー!」

一事業部の代表くらいはやっても、起業家なんて、全くなるつもりなかった のに、その見出しを見た瞬間にワクワクしてしまった。
あぁ、1000万円の文字が眩しい。

そして、私は「公募ガイド」を購入した。

そして、イベント事業で忙しいく、またボストン大学のフォーマルダンスパーティの打合せなどをするかたわら、事業計画の企画書を、すき間時間で一生懸命書いた。

それにしても、どうして重要な日が重なるのか。
ボストン大学のパーティ日と女性起業家コンテストの締切日が綺麗に同じ日だった。

そして、私はどんなに頑張っても、絶対に締め切りギリギリになる運命だ。
案の定、色んな突発事項が起こって、対応に追われた。
神様、お願いですから、私に企画に集中させて下さい。

しかし、ハプニングやトラブルなどが続き、企画書を進められず、仕上がったのはコンテスト締切日の午後4時だった。
もう郵送では間に合わない。

締切日ボストン大学のパーティは夜の7時から。
幹事だから6時には現地へ行かねば。

途中で着替えたりする時間もないと思われた。
仕方なく私はドレスを着て、慣れないハイヒールを履き
女性起業家コンテストの事務局へ企画書を持参した。

そのオフィスは良い意味で殺風景、働いてる方も紺の制服姿。
私のドレスはどう考えてもTPO的にふさわしくない。

腿までスリットが入りながらも上品な肩が大きく開いたロングドレスにアクセントで華やかな紫と赤の入ったシルクスカーフを羽織り、ハイヒール。
身長が169cmの私は176cmくらいに。。
そんな地味なオフィスにフォーマルなドレスで巨人の出で立ちは、目立ちすぎた。

先方の担当の女性は、私を見上げて大層驚いていたが、5時ギリギリで間に合って良かったですねとニッコリ。
なんとか間に合った。良かった。

そして、パーティの幹事の仕事が!
私はそのハイヒールで駆け出し、パーティ会場へ向かった。

そして数ヶ月後。なんと受賞の知らせが届いた。
なんと、私の口座に1000万円が振り込まれた。

すごーい!やったー!

と思っていたら、主催者に返済計画を出してくださいと言われて

「えっ!? これは返さなければいけないのですか?」と聞くと
「応募要項には『融資』と書いてありますので」と主催者。

ーー 融資って何?

電話を切って、急いで「融資」の意味を調べた。

ガーン。「融資を受ける」=「お金を借りる」 

でも当時は1000万円ない と株式会社作れない時代、
私は、株式会社登記をしてから返金した。

こうして融資と出資の違いもわからなかった私が、
資本金1,000万円の会社社長になってしまった。

●わかな語録:トキめいたことは、まずはやってみる

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