出店寸前にもつれる人間関係「全て辞めてやる!」その7

そしてその翌日、相変わらず悪寒と高熱と耐え難い頭痛がする。カンボジアで入院とかになったら大変だと心配になってきた。

なぜ大変か?当時の噂ではコロナを受け付けてくれる病院は一部で、多くの感染者と雑魚寝状態。臭いも衛生状態もよろしくなく、看護婦も呼んでも永遠にこないらしい。入院していた日本人の体験談によると、体調がいよいよ悪くなり耐え難い状態となったため看護婦を呼んだ結果、8時間後に来たという。その彼は、カンボジア人と雑魚寝状態で多くの人たちが咳をしていてより具合が悪くなり、ここで死ぬのかと思ったと語っていたらしい。
結果、無事に退院できたらしいけれども。

とにかく、私は入院するのは嫌だ。何がなんでも嫌だ。いろんな無理が重なって免疫力が下がりきった私には耐え抜く体力は間違いなくない。死ぬ。そんな思いがグルグルした。

とにかく誰がなんと言おうと一度日本に帰国したい。もうダメだ。絶対に帰る。

しかし、いろんなウワサが耳に入ってくる。PCR検査に引っかかって、体調は良くなっているので1ヶ月以上も帰国できなかったとかなんとか。


その数日後、相変わらず私たちは私のアパートで隔離状態。
救世主はまだ遠いシェムリアップの出店現場にいた。

相変わらず電話がガンガンなる。


そんなある日、POSシステム登録の件でミキはリビングで救世主と電話をしていた。
私は寝室で、他の人と電話をしていた。

しばらくしてするとミキの悲鳴のような叫び声が聞こえた。
強盗か?不審者か?

咄嗟に私は電話を切り、リビングのドアを開けた。

– つづく –
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